ユーラシア大陸から冬の日本へ
「ホシハジロ」はヨーロッパからアジアまで広く棲息しており、日本では主にシベリアから渡ってくる冬のお客さんです。
今のところ日本全国で見慣れた中型のカモですが、世界的に見れば、年を追って数を減らしつつあるとの警告が出されています。近年ついに「絶滅危惧種」と評定されてしまいました。
狩猟、ボートやキャンプなどのレクリエーション、河川や湖の冨栄養化・・・などによる水辺環境の悪化が原因であるとされ、これまたヒトがもたらしている災禍のようです。また一つの種を絶滅に追いやっているとは・・・申し訳ないことです。
茶と黒と白 三つに色分け
オスは分かり易く色分けされています。
頭から頸が盛り上がるように茶色、胸が黒色、背中が白っぽい灰色。ついでに、目(虹彩部)がルビーのような赤色であることもオスの特徴の一つになっています。
メスは全体を地味に装っており、どういうわけかオスと違って、目が茶色です。背中も褐色ですが、模様がヤガスリのように浮き出して見えることがあって、これをたいそう美しいと感じる人がいるだろうと思います。
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。

また、遠くの林の枝の絡みが祠のように抜けたところに古びた地蔵さまのようなものが見えるのをいぶかしんで拡大して見ると、正体はノスリだったこともあります。石に見えるほどにじっとしていることがあるのです。こうしたことから、やはり、ノスリはずんぐりのっそりという印象でした。

上昇気流に乗って旋回しながら大きく高度を上げるのを「巻く」といい、そこから水平飛行に移って南に向かうのを「流れる」というのだと教わりました。3羽、5羽。時にはもっと多くのタカが巻き、流れてゆくありさまは能の舞台のように静かで美しく、大気が重そうに見えました。太陽を背にしたシルエットが頭上で巻くことがあって、目がくらみました。



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