子どもに家事を分担してもらうことの意義

1 日本の中学生は、テレビなどを見る時間が長い
2 日本の家庭は「子どもの家事手伝い」に消極的
3 母親たちの認識
4 花王株式会社と成徳大学の調査
4-1調査の要約
4-2家事に前向きな子どもたちの特性
5 家事にコミットさせるのは、子どもの人格を認めること           

1 日本の中学生は、テレビなどを見る時間が長い

いくらか古いデータであるが、2003年に国際教育到達度評価学会(IEA)が「中学生の宿題をする時間とテレビ・ビデオを見る時間」について調査をしたことがある。 “子どもに家事を分担してもらうことの意義” の続きを読む

子どもを情報の洪水にさらす前に

次のような順序で考えたいと思う。

1 土地を占有するという着想がもたらした一大転換
2 津波のような「情報のビックバン」
3 一緒に日常を体験するという命綱
4 難しく考えずにやることをやる
5 まとめ

1 土地を占有するという着想がもたらした一大転換

現生人類は15万年ほど前にあらわれた。なお長く、木の実などを採集し、動物を狩り、魚貝を集めながら小さな集団を成して移動しており、たとえば、「土地を所有する」などという概念は存在しなかった。 “子どもを情報の洪水にさらす前に” の続きを読む

共感と信頼感はどのようにして芽吹いてくるか

現在の赤ん坊は、人類が何万年もかかって発展させてきた「言語の習得」ということを、ほんの数年のうちに凝縮してやってのけるという驚くべき能力を備えている。

生理的な欲求をめぐる共同作業

まず赤子は、空腹、不快、苦痛などを感じると泣く。泣くという「信号」を発すると、乳がもらえ、あるいはオムツが替えられ、苦痛や不快が取り除かれる。こういうことを繰り返しているうちに、「泣けば・・・してくれるだろう」という「予測」が生まれ、親の方は「この泣き方は・・・したのだろう」という「判断」をなし、対応した結果は赤ん坊にとっても親にとっても、当たったり外れたりする。 “共感と信頼感はどのようにして芽吹いてくるか” の続きを読む

成長するものを信じて子育てをしよう

「自分は大切にされ愛される価値がある」と信じて人生を始めるのと、「どうせ自分はとりえのない嫌われ者だ」として船出するのとでは、生涯の軌跡に大きな違いが生ずるであろう。

基本的信頼感と愛着

自分を肯定するとともに他人を信頼することができるという感覚を「基本的信頼感」といい、これをベースにして他人と暖かい絆を結べる情緒的な基礎を「愛着」という。それらは安定したものか、不安定か。 “成長するものを信じて子育てをしよう” の続きを読む