ツグミ 追憶

美しい胸と姿勢

ツグミは、散歩好きの人には、まず馴染みのある野鳥でしょう。
スズメより二回りほどもある身体つきは頑丈そうで重量感があります。全体に地味ですが、アサリ貝を思わすような胸の模様がたいそう美しい個体があるので、出会うたびにレンズの向こうにクローズアップして確かめないではいられないような奥深さがあります。

秋にシベリアなどから渡って来てしばらくすると、ばらばらに群を解いて冬を過ごします。
シャンと背筋を伸ばし、両脚を揃えながらホッピングして枯草の下の虫をさがし、また伸びあがってあたりをうかがう、という様子も印象的です。低く飛びながら「ケロッケロッ」と小さい声を漏らすことがありますがサエズリということをしません。口をつぐんでいることから、「ツグミ」と呼ばれるようになったということです。

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春の河原の・・・「カワラヒワ」

春も本番となると、多摩川の河川敷はその中洲までが、いちめん黄色の花で埋めつくされる所が少なくありません。アブラナが野生化したもので、「セイヨウアブラナ」と「セイヨウカラシナ」が群落をつくって場所を取り合っているようです。
その花が終わりに近づいて実に代わるころは、「カワラヒワ」たちにとっては楽園でありましょう。

春のうららの・・・もういくつ寝ると食べごろかな

4月中頃の写真です。止まっているけっこう丈夫そうな草を見てみます。葉が茎を巻くようにして付いているのがセイヨウアブラナ、茎を巻かずにすんなり葉が出ているのがセイヨウカラシナ。するとこれはセイヨウカラシナであることが分かります。この2種類が競いあっているわです。 “春の河原の・・・「カワラヒワ」” の続きを読む