こわもてのイカル
ずんぐりした灰色の身体に黒覆面か黒頭巾。それを突き破るように突き出している大きなクチバシの黄色。
大きなクチバシは「アトリ科」の特徴で、イカルのほか、アトリ、カワラヒワ、マヒワ、ウソ、シメなどを身近に見ることができます。いずれも頑丈なクチバシを持っています。堅い木の実や木の芽を好んで食べるところが共通しているからです。その中でも「イカル」のクチバシの威容は群を抜いていて、かなりの木の実をバリバリと砕いてしまう様子から「豆ころがし」「豆まわし」「豆わり」などと呼んでいる地方があるようです。こわもてのイカルといった感じです。
びっくりの鳴き声
明るく澄んだ鳴き声をあたりに響き渡らせます。ずんぐりしたムクドリといった印象からすると、びっくりです。そのさえずりは有名で、昔からさまざまに聞きなされています。
「イカルコキー」「キーコキーキー」「お菊二十四」「蓑笠着い」「月・星・日」・・・
そのうち、「月・星・日」と聞きなした人々が、この鳥のことを「三光鳥」と呼ぶようになりました。
「イカルコキー」と聞き取った人々が、「イカル」という名前の由来となったとする説があります。
「三光鳥」に似合った(?)当て字が「斑鳩」
この国では昔から、イカルのことを「斑鳩(いかるが)」と書き慣わしております。
「斑鳩の里」といえば「法隆寺」、法隆寺といえば「聖徳太子」ときますから、イカルの縁もなかなかに「やんごとない」のです。
どうしてイカルが斑鳩と書かれるようになったのかは、ちょっと分かりません。イカルが「まだらのあるハト」とはピンときません。クチバシが大きい特徴から「鵤」というのが順当だと思われます。
特急列車 来い
私にはイカルのさえずりが「特急列車来い」と聞こえます。三光鳥とか斑鳩とか・・・やんごとないというか風流というか・・・どうも縁のないことです。
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。
初めまして。
三光鳥は小学生の時に何かの本で知り、以来、美しい響きで素敵だなぁと思っています。
実は、ご息女の投稿でこちらのブログを知ることができました。色々な事が度重なり、なにも感じないし考えられない自分に、お陰さまで気がつけました。感じるままに生活しよう、そう思います。
最初の一歩、懐かしい三光鳥を思い出せました。1日ひとつ、何かを感じられるように過ごすことを目標にします!
コメントありがとうございました。
気付きを一日一つ。これこそ素敵です!
私は三光鳥のさえずりを「トッキュウデンシャキー」としか聞きなせない自分に気付いたところです。
が、これから頑張ります。この年で。
よろしくお願いします。