「アカゲラ」は「ケラ」、つまりキツツキの1種です。前に紹介した「アオゲラ」と並んで、ヒヨドリほどの大きさ(24㎝)ですが、ヒヨドリの全身グレイといった印象に比べて、なつかしい小説「赤と黒」を想わせるように、この2色で大胆に装っております。いくらか標高のある環境を好むようで、このあたりでお目にかかるのに少し時間がかかりました。挨拶してもらいます。
お初 お目にかかります いっそとことんまで・・・
桜が咲き初めたころ、落葉樹の林で「キョッ キョッ」という鋭い鳴き声が聞こえ、「ドドドド…」というドラミングを聞きました。けっこう待たされた出会いでしたが、会ってみれば、満足のゆくものでした。
特異なマブタの作り
キツツキは、ヒトであったら脳が飛び出すほどの勢いで、幹を叩いて虫をほじくり出します。脳を衝撃から守るために、クチバシの付け根のあたりの筋肉をたっぷり発達させており、さらに頭蓋骨をくるみ込む厚いスポンジ状の組織の中を、長い舌をぐるりと回すという進化を獲得しております。
そのほかにも特異なところがあります。同じ場所での写真で、動作を見比べると分かりますが、マブタの切れる方向が横ではなく縦に近くなっていて、木をツツク時に細められます。眼球の前方を大きくカバーした方が、木のクズなどから目を守るために有利であるということからの発達でありましょう。
まだありますよ
普通の野鳥は計4本の足の指を、前3本、後ろ1本に配分していますが、キツツキ類は、前2本、後ろ2本を選んでいます。それも、目と指とを拡大した写真を見れば分かるように、爪の先がしっかりと木の肌に喰い込んでいます。ハンマーを有効に使うためには、足場がしっかりしていないといけないのでしょう。
まだまだ ありますよ
2本の脚と尾羽。この3点でホールドして木を叩きますが、そのためには尾羽が丈夫でなければなりません。後ろからの写真で、尾羽の軸が山形に折り曲げられていて、へたれ難くなっているところを見てください。
生き物は、どれもこれも懸命です。
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。
おはようございます。
きつつきの瞼が人間みたいに上下に閉じないことを初めて知り、驚きました。
爪の形態もしかり、生き残るための進化ですね。
「生き物はどれもこれも懸命」
人間もどうか知恵を絞って、今回のコロナウィルスによる混乱を乗り越えてほしい、
辛抱して、乗り越えたいと思います。
先生、ご自愛ください。
何時もありがとうございます。
生き物はどれも懸命・・・最近は植物に凄さを感じるようになりました。
巨木を見上げて畏怖し、雑草の種がワンコの毛に取り付いているのを見て、逞しさに感じ入ったりします。
東京も今朝は1度でした。畑の白菜の葉をまとめて、霜除けの鉢巻きをしてやりました。
どうか、お元気でお過ごしください。