何十年か前のこと、私は「知的障害」を有する少年たちが集団で生活している施設に関与したことがあります。ワードプロセッサーいわゆる「ワープロ」の全盛時代でしたが、それらの操作でものをいうのはIQよりもセンスだなあ、としばしば感じ入ったものでした。少年の表出の一例を挙げてみます。ストトンと打ち込んだものだからこそ、いつまでも新鮮なのでしょうか。
少年院で学んだこと
ありません
ぼくは
じっと少年院生活のなかで何もしません
ずーっと立ちすくむ
目ざめれない自分でした
ごめんなさい
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。