「ヒヨドリ」は前にも紹介したとおり、「ヒーヨ ヒーヨ」と鳴く中型の野鳥で、日本ではありふれておりますが、バードウォッチャーというものにはこだわりの強い人が多いとみえて、わざわざ外国から見に来ることがあるということです。
全体に灰色に印象されますが、クローズアップしてみると、まるでシジミのように地味ながら美しい羽毛を持っています。全体にシャープで野性的。それにふさわしく、優れた飛翔力を見せます。
このぐらいのいじわる なんでもないよ
高みの枝からぐらりと地面に向ったかと思うと、すれすれで水平飛行に移り、翼を一閃二尖、それで高さをかせいだかと思うと、ぴたりと体側に畳み込み、身体をまっすぐにして弾丸のように距離をかせぎます。それを繰り返しますから、波状の飛跡を残します。
いくらでも つきあうよ
ヒヨドリの好物のミカンを、下からのみ食べられるようにペットボトルで細工をして庭に吊るしてみました。いじわるのようですが、ヒヨドリはホバリングというものができるかどうかを見たかったからです。
ご覧のように、下からうかがう、そっくり返る、背を丸める、抱き込む、などと忙しく姿勢を変えますが、4〜5秒間の空中停止は可能なのです。同体の下方に、剣道具の大垂・小垂という部分に相当する羽毛を発達させており、それを最大限に使っているらしいのが分かります。
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。
はじめまして、こんにちは。
コロナ鬱の記事からこちらを訪問しましたが、鳥の記事と写真が素敵過ぎて楽しみが増えました。ありがとうございます!
我が家(東京23区内)では、ささやかながら、ヒヨドリにお皿に乗せた果物を、シジュウカラに牛脂と穀物・ナッツ・レーズンを捏ねたダンゴを吊るして提供しているのですが、先日ヒヨがホバリングでダンゴを食べているのを見てしまいました!おぬしやるな!!と思いました。こちらのヒヨもすごい根性ですね。
コメントありがとうございます。
23区内のヒヨドリは、多摩のヒヨドリよりも、食べ物を得るに、いっそう懸命なようです。私の印象ですが・・・
例えば新宿御苑には多くのヒヨドリがいますが、多摩のヒヨドリには人気のない木の実にも群がっているようです。
いろいろと観察されて、教えてください。
それにしても、シジュウカラのためのダンゴ、豪華ですね!
早速の返信ありがとうございます。
ヒヨのお皿はミカン、リンゴ、バナナ、イチゴ、レーズンなど色々試していますが、どれも必ずきれいになくなります。でも好みはあるようで、2種類同時に置くと先に好きな方を全部食べてから残りを食べるようです。面白いです。ダンゴのレシピは適当で毎回違うのですが、お砂糖を入れて甘くしたら消費がとても早かったのは多分ヒヨの仕業だったようです。
素敵な鳥や虫の写真と優しい文章を楽しみに、また寄らせて頂きます。よろしくお願い致します。
ありがとうございます。
イチゴ。ねー。私はヒヨドリになりたい・・・なんて。
よろしくお願いいたします。