蜘蛛の子を散らすように


一度、見てみたかった

 「蜘蛛の子を散らすように」・・・何かの目的で集まっていた人たちが、いきなり慌てふためいて逃げ散るありさまを例えていうことがあります。ところが私は、クモの子が逃げる様子はどんな風かを見たことがありません。

出会えた 蜘蛛の赤ちゃんたち

 もうすぐ梅雨入りかという頃のある日、子犬と一緒に近くの公園に行くと、その日も、ちょっとした広がりは子犬と私の貸し切りでした。この頃の子供たちはあまり外に出ないようです。
 広場の奥まったところに一本の常緑樹があって風に吹かれていましたが、その葉の一部の揺れ方が周囲とは違っているのが目に留まり、目を凝らすと、つぶつぶした小さなものが黒い団子状に集まって宙にうごめいています。
クモの赤ちゃんたち! 卵嚢からこぼれ出たばかり!

 黒い団子は、親が作ったものらしい網に絡まっていましたが、よく見ると、その網が逆光に透き通って見えるあたりに、赤ちゃんの一部はすでに最初の脱皮を終えたらしく、透明な抜け殻がたくさんこびり付いています。卵嚢から出たばかりとは言え、そのくらいの時間は経っているようでした。

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つれづれフーテン老人のトランプ劇場


トランプ砲が吼える度に世界中の株が乱高下している。そのタイミングと大きさを予測できるトランプ当人とその取り巻きは、濡れ手に粟どころか札束に溺れるほどの大儲けを繰り返しているのではなかろうか。だから何度でも大砲をぶっ放す。 

・・・ど素人のゲスの勘繰りであればいいが・・・。

       目次
Ⅰ 結論
Ⅱ うらやましいアメリカの舞台
Ⅲ せっかくの恵みを活かし損ねている
Ⅳ アメリカのさまざまな歪み
Ⅴ 驚くべき富の偏在
Ⅵ それでもアメリカは膨張を続ける
Ⅶ アメリカは何処へ行く
Ⅷ 私たちは何をしているか
Ⅸ 私たちはどうすればいいか
Ⅹ そして結論の結論

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カラスザンショウとメジロ


カラスザンショウ(烏山椒)

 1月下旬、冬も真っ盛りの空が群青の蓋のように硬く見える日のことです。
子犬と一緒に落ち葉を踏みながら山道を行くと、トンネル状に笹竹が迫っていた向こうは明るく開けており、その少し手前に、沢山の小さな実を枝先に残している落葉樹がありました。

 そこにメジロの群れがやって来ています。
 大小の団子状に固まっている実は、カラカラに乾いて口を開けている小さな灰色の果皮が集まっているもので、その小さな灰色の粒の中からさらに小さな黑い粒が顔をのぞかせているように見えます。小枝には鋭いトゲがあるのも映っています。

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この光景 Forever  冬編

 

 何時までも、こうした光景が見られますように・・・。
 思い当たるままに、身近に見られる光景を季節ごとに分けて並べています。
 に続いて、冬の景色として「ツグミたち」「エナガの群れ」「コサギの群」  を挙げてみました。

餌をあさるツグミの群れ
 ツグミは、ユーラシア大陸の北東部のシベリアなどで子育てをし、秋も深まると南下して日本列島などで越冬する、存在感のある中型の鳥です。
 海を渡って日本に到達し、背骨のように連なっている山々を越えるまでは大きな群れを組んでおり(旅の安全のために有利)、冬が深まるにつれて群れを解いてほとんど一羽ずつに分かれて過ごし、やがて北に向かう時期になると再び集合して行動するようになります。
 群れて落ち葉の下の木の実を食べ合っている光景は初冬のもので、夢中になって旅の疲れを癒そうとしているように見えます。

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