頭が高いのではありません 「カシラダカ」

 頭が高いのではありません。気が張ると冠羽が三角に立ち上がるのです。それで「カシラダカ」。

お初にお目にかかります 緊張すると毛がつっと立つのです

 スズメほどの大きさでホオジロの仲間です。茶褐色を基本に地味に色付けされていて、姿かたちもホオジロに良く似ています。ホオジロとの簡単な見分け方は、ホオジロの腹部赤みがかった褐色であるのに対して、カシラダカの腹は白いことでありましょう。胸の脇に褐色の斑が縦に散らされているのも特徴の一つです。
 日本には冬鳥として渡来して雑食性。広く開けたところを好み、河原や農耕地で良く見られます。下の2枚は河原の同じ場所で撮られていますが、草の実を口に挟んでいるという短い間でも、頭の毛が立ったり寝たりしているのが分かります

けっこう複雑なさえずり

チッ チッ」と短く地鳴きしますが、さえずりはけっこうに複雑です。ホオジロほど甲高く澄んではいませんが、ヒバリのさえずりに似たところがあると思います。いくらなんでもヒバリの一節の長さには及びませんが・・・。冠羽が立ったところもヒバリに似てますよね。

準絶滅危惧種とも

 以前は、大群をなしているのが見られたそうですが、どういうわけかこのところあまり見かけなくなり、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに「危急種」として挙げられており、日本でも高知県では「準絶滅危惧種」の指定をしているそうです。例えば、「都立東京港野鳥公園」は大都会では有数の野鳥サンクチュアリとして有名で、120種前後の野鳥が見られるそうですが、カシラダカは出現率がかなり低く統計されています。どうしたことでしょう。
 私も、群をなしているカシラダカを見たことがありません。

 最後に、ホオジロの夫婦の写真を見てください。お腹の色が赤みがかった褐色です。
 

投稿者: ロウボウ

長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。 身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。

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