今年、平成最後の秋は柿の実りに恵まれました。全国的にそうであったかは分かりませんが、東京都多摩地方では、誰に尋ねてもそのとおりだとのことでした。
取り残された柿や、あるいはまったく手も付けられなかった柿が、そこかしこに目立ちました。そういう柿を勝手ながら、「残り柿」と呼ぶことにしました。
里山に集まる野鳥たち、果物を好む鳥たちは殊に、晩秋まで楽しむことができたはずです。
あかあかと柿の実照らす夕日かな
へだてなく野鳥を呼んで残り柿
ヒヨドリの主人顔なれ残り柿
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。