40年ちかくも前のこと、私は東京都多摩地区の南部に戸建ての家を求めました。庭先からすぐ続いて、林というよりも森が大きく広がっていたからでした。野鳥の楽園とも言えそうな首都圏の中のスポットで、ことにバードウィーク前後は、朝をさまざまな小鳥たちのさえずりと一緒に迎えるようで楽しく、この時期には何年間か、録音テープを回したほどです。
開発の波
10年も経たころ、残念なことに、この森の一帯は大手の開発会社のプロジェクトにかかり、何台もの重機械のうなりとともに、あっという間に「○○台」と呼ばれる新しい街に姿を変えてしまいました。
コンクリートは私の家のすぐ近くまで迫っていましたが、ベルト状の急斜面が開発から逃れましたから、そこに生えている樹木の列が、からくも鳥たちが訪れてくれる場所として残りました。
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長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。