「ヒトの正体」を考えてゆくには、先ずは「生物としてのヒト(ホモサピエンス)が備えるにいたったもの」ということからまとめてみる必要があると思う。
次のような順序で見てゆきたい。
1 チンパンジーからヒトへ
2 高い身体能力
3 高い環境適応力
4 大脳の発達 ことに言語中枢の発達
5 知的発展の加速
6 まとめ
1 チンパンジーからヒトへ
2005年にチンパンジーのゲノム(DNAの全塩基配列)が解読されたところ、現生人類(ホモサピエンス)のそれと98.5〜99%は一致していることが判明した。言い換えれば、私たちの99%近くはチンパンジーなのである。
ただチンパンジーと比べて、ヒトには有意に進化のスピードの速い遺伝子が3%ほどあるという。この3%にこそ、私たちヒトの凄さと可塑性が潜んでいるのであろう。 “裸のヒトとその能力” の続きを読む
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。