灰色の野盗
里山を荒らしまわる灰色の野盗の群。
これがこのところ元気印の「ヒヨドリ」の印象です。「ヒーヨ!ヒーヨ!」と甲高く鳴き交わしながら、チームワーク良く見張りを怠らず、あちらのブロッコリー、こちらの柿、ついにはエンドウの苗までをターゲットに荒らしまわります。首をかしげてこちらを窺っているときなどは凄みが効いていて、「なるほど、鳥類は恐竜の子孫なんだ」と感じ入ることがあります。
アップして見ると、意外に渋くてきれいなのです。胸が矢絣のようにつんでいて、「これは好みだ」という人も多いに違いありません。
飛翔の仕方も華麗です。林から林へと渡るときなど、翼を一閃二閃させて高さをかせぎ、そこで両翼をぴたりとたたんで矢のように距離をかせぎます。高さを失いそうになると次の一閃。ですから美しい波状の飛跡を描きます。
愛嬌らしいところも無いではありません。他の小鳥たちと同じように水浴を好みますが、身体に続いて、しばしばユッサユッサとお尻を洗うのは、これまで私が見る限り、ヒヨドリだけです。
小さな花から大きなクチバシで蜜を吸っているありさまも、野伏せりが花摘みに夢中になっている風情で、そのアンバランスが微笑ましいものです。
ヒヨドリ コブシの花を
柄に似合わず、かなりの菜食主義者なのです。先駆けて春を告げているコブシをむさぼり喰っている動画です。
ブロッコリーの葉を
弁護の一言。野盗ではありますが仁義を心得ております。
荒らされたブロッコリーを見てみてください。葉はスケルトン状に食べられていても、決まって、中央の実の部分は無傷のままで残されています。「これを食べてしまったら、巡って自分たちが飢えることになる」ということを弁えているのです。本能からのコントロールだとすれば、本能の力というものは物凄いものですね
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。
初めまして。お嬢様のSNSでこちらのブログを知りました。心を温かい毛布でくるんでもらったようでとても楽になりました。ありがとうございます。都会に住んでいますが、私も小鳥が大好きです。
今日は、公園に散歩に行き、今年初めてウグイスの声を聞きました。まだ、ちょっと下手くそなところが愛おしく笑顔になれました。過去ブログも、これからゆっくり楽しませていただきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
小鳥は、時にジーッとこちらを観ることがあって、不思議やら、かわいらしいやら。首をかしげて・・・。
そんな感じがとりわけ好きです。ウグイスの下手なのも何ともいえませんね。
よろしくお願いいたします。