おはなしあい

 何十年か前のこと、私は「知的障害」を有する少年たちが集団で生活している施設に関与したことがあります。彼らの表出には、和太鼓のリズムのように心に響くものがあるように思うのです。いつまでたっても新鮮です。
                          
    第一寮

ベンチに座っているぼくに
あっちへ行けといわないでください

    第二寮

ぞうきんがくさい
ぞうきんを石けんであらう
ぞうきんをせんたくきであらう
ぞうきんをどこに干す
へやのベランダに干す
トイレそうじ係のへやに干す

    第三寮

おならをしたら
まわりにあやまる
場所と時をわきまえる
人まえではがまんする
でるものはしかたない
あやまって まどを開ける
  まとめ
おならはなるべくしないようにする
出たらあやまる

    第五寮

オナガドリのひなが迷いこんできた
あたらしい係りができて 
人によっては 係りを二つやらなければならないけれど
たいへんだけれど
しいく係りをつくって
えさや水をきちんとあげましょう

    かんそう

ほうどりかんそう
たのしかたらす
おもしろかたらす
おどりがおもしろかた
おどりました
うらしかたらす

    かんそう

明日はいつくるんですか
太陽はどこからくるんですか
風はどうして見えないんですか

    かんそう

らーめんたいかい
よんはいたへました
おいしかたらす
たのしからす よかたらす

    かんそう
 
うちで
お父さんがなにも言わないなんて とんでもない
なにを言っても だれもきいていないから
みんなゆかとてんじょうに きえてしまうのさ
ちょっとしたブラックユーモアだろ
ほら
だれもわらわない

        ・・・というわけ

ロウボウ

投稿者: ロウボウ

長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。 身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。

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