「沈みゆく船」 本当ですか
2018年(平成30年)12月30日の朝刊から年をまたいで9回。朝日新聞は「エイジング・ニッポン」という特集を連載した。
「去り行く人 死んでゆく島」「沈みゆく船から流失する頭脳」「少子高齢化と人口減少の崖を世界一のペースで転がり落ちる」「私たちの持続可能性」「長い老後 年金だけでは」「民主主義にも影 次代に重荷」「伝統的価値観に生きづらさ」「生産年齢人口はピーク時の6割に」「日本の経済成長 若年層ほど悲観的」・・・といった見出が続く。やりきれなくなる。
滑り止めとなるようなさまざまな動きももちろん取り上げられている。外国からの働き手の導入、ロボットでの労働代替、女性の社会進出、地域の活性化に尽力する人々のレポート、幸せということの再考、といったふうであるが、たとえば現在、地域活性のために積極的に動いている人の感想が「・・・町の寂れを感じてはいても、何も考えていない人が9割以上いる」であり、あれやこれやの特集のおわりの方に示してあるグラフィックは、下にスキャンしてあるとおり「経済の中心は人口が増える新興国に移る」というもので、日本は「G20で最下位になるとなる見通し」というのが結論のように印象される。
これは本当なのだろうか。本当だとしたら私たちは今何をすべきだろうか。8回ほどに分けて考えてみたい。
長い間たずさわってきた少年矯正の仕事を退官し、また、かなりの時が経ちました。夕焼けを眺めるたびに、あと何度見られるだろうと思うこの頃。
身近な生き物たちとヒトへの想いと観察を綴りたいと思います。